強さと優しさと...。

 6月は運動会

必ず家族が見に来てくれた、母は朝からお弁当を手作りする

私の大好物は、「ポークチャップ」だつた、これを皆で食べられるのが幸せだった。

口の周りがケチャップだらけになる、皆笑う...。

徒競走は毎年「びり」だ

しかし、家族は「去年より速くなったな。」と言ってくれる、照れ笑いをする

「もっと、足が速くなりたい!」と思ったが6年間はあっと言う間だった。



【6月:地獄の草取り】

農家の仕事で一番嫌いな季節がやってくる

除草剤、農薬も使うが、90%は手で草を取る


父と母は朝4時に起きて草を取る、水田は朝日を浴びてキラキラ光る

苗はまだ「ちょこんと」水面から顔を出しているだけだ___


___朝のひと仕事を終え、07:30家族税員で朝食を取る

裏玄関の土間のテーブルに集まり、黙々と食べる。


私も、土日は手伝いに駆り出された

水田用長靴(普通より長く足にピッタリしていて脹脛上あたりでバンドを締める)を履く

腰に袋(籠みたいな袋⦅名称不明⦆)を付ける


ズブズブ...水田に足を入れると膝近くまで一機に沈む、バランスをとらないと、顔面から水没だ


転ばない様に一歩一歩前へ足を運ぶ


気が付くと、父と母はもう遥か彼方に居る、子供の私でも30分もかがんでいると腰が痛く成る


あらためて、来る日も来る日もこの姿勢で働き続ける両親の強健さに脱帽する


小昼、休憩時間だ


泥だらけの足を投げ出し、畔にドサッと座り込む


母が、あんぱんと三ツ矢サイダーを持って来る


あんぱんをサイダーで流し込む...「あぁ、美味い!」


蛙の声と水戸のせせらぎが心地良い


ふと見上げれば十勝岳連峰が青い


___しばらくして父が立ち上がる


袋を腰に付け、誰よりも早く水田の中へ戻る


私も、父の背中を追い水田の中へ入る




感謝と言う言葉では語れないが、疲れた体を奮い立たせて、6年間運動会に来てくれた事に深く頭を下げる。







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