スマホの無い時代の青りんご達
高校3年生
私は、親友Kと同じ女子(M子)を好きに成ってしまった
その事は、Kに話す事は無かった…
ある、暑い夏の夜_夏休みだったかは記憶がないが
私は、公衆電話(電話ボックス)へテレホンカードを数枚握りしめて
M子の、家に電話を掛けた
今、考えれば何故そんな大胆な事が出来たか、自分でも分からない
高校3年生という、学生時代の最後に焦りを感じていたのかもしれない
心臓がドキドキして、目まいがするほどだった
ラッキーなのか分からないけど、M子の兄貴が電話に出た
「夜分すいません、M子さんと同じクラスの〇〇と言います…」
と言うとあっさり「あぁ、待っててねと…呼びに行ってくれた」
もうそれからは、何を話したのか覚えていないぐらい緊張した
M子が「何で、電話を掛けたの?」と聞かれた記憶が微かに在る
でも私は、はっきりと「好きだ」とは言えなかった
「又、電話して良い?」と聞いたら「電話だけなら…」と言ってくれた
私は、帰り道ジャンプしながら帰った
それから、告白するチャンスは何度も在ったけど、ついに「好きだ」とは言えなかった
クラスの同級生は、KがM子を好きだと言う事は知っていたけれど、私がM子を好きだという事は、M子と2人だけの秘密だった
いま思えば「車輪の下」の小説の様だった
今はもう、M子も孫が居るだろう…
Kも私も、M子を射止めることが出来なかったが…今は青りんごの様に、甘酸っぱい思い出だ
時折、あの頃がたまらなく懐かしく成る時が在る
何もかもが上手く行かなかった、しかし、人生で一番、輝いていたのは、あの時代だった
もし、あの頃にKにM子との関係を伝えたならば、何と言うだろう?
そう、考えると思わず、ニヤッとしてしまう。
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