祖母が照らした道標
今日は、私の懺悔だ
私は、小学生の頃、祖母の財布からお金を盗んだ事が在る
祖母の、嫁入り道具唯一の箪笥の小さい引き出しにがま口が入っているのを知っていた
そこから、10円_50円_100円と盗んだ
日々、駄菓子を買うためだった…
最初は、悪在感が在ったが_やがてそれも消えてしまった
「バレていない」私は心の中でほくそえんだ物だった
そんな、ある日
私の勉強机の「国語」の教科書の間に白い封筒が挟まっていた
封筒の中を覗き込むと、500円札が入っていた
私は、ピンと来た「祖母だ!」
そう、私がお金を盗んで居た事を知っていたのだ!
それから、気まずい日が続いたが、祖母は何時もと全く変わらなかった
両親にも言っていない様子だ
私は、打ちひしがれ、その日からピッタリと盗むのを止めた
怒られるよりも効いた
それから、毎月、祖母は500円札を封筒に入れ教科書に挟んでくれた
+++
やがて中学生に成り、親から小遣いを貰うようになると、私は、祖母の箪笥に白い封筒に入った500円札と、折り鶴を2羽入れて置いた
すると、次の日
封筒が又、教科書に挟まっていた
私は、疑問に思い封筒を覗いた
すると
その頃、もう珍しくなっていた「100円札」が入っていた
私は、祖母に「ありがとう」の一言が言えなかった
今でもその100円札は、私がマイホームを建てた時の「家の写真」とともに玄関に飾ってある
祖母はその写真を見る事は無かったが
私の「懺悔」の気持ちを玄関に残した。
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