Pulsarに歩んだ天才

 私は今年で58歳になる


chet baker(チェット ベイカー)


彼のトランペットを聞くと何時も夢心地になる


甘く、切ない___そして闇と光の音


静かなリズムに、パルサーの様なエネルギーを秘めた曲がアルバムに燃え上る


しかし、彼はどのアルバムにも満足していなかった


「心から、演奏していない」


「クールなプリンス」と持て囃され、類まれな才能と甘いマスクで一躍スターダムに駆け上がったが、繊細な心の彼は、日に日に精神不安定に成ってゆく


「ヘロイン」を耽溺する日々


1988年5月13日アムステルダムのホテルの窓から転落死、死因は分かっていない


享年58歳


「世界は、この日天才を失った」


彼が、傷つき、もがき、苦しみ、作曲した曲は、今でもキラキラと輝いている


アルバムのジャケット写真で、彼が少し微笑んで少年の様な純粋な目で何かを見ている画像が、私は、大好きだ


不機嫌がトレードマークだった彼の心の奥を見た様だった


今夜も、目を瞑りchet bakerの「命の音」に抱かれる。


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