学校のプールと友人の影

 夏休み人気の無いプール…


昔、小学校にプールが在った…今ではもう無い


夏休みの間は、一般にも開放をしていた


とある夏、不審者がプールを盗撮していたのが事件に成り、閉鎖と成った…



+++



私は、小学生の時全く泳げなかった…正直泳げるようになったのは社会人になってからである。


泳ぐどころか、水に顔を浸けることすら出来なかった


風呂で頭を洗う時も…洗面器にお湯をいれ其処に頭を突っ込んで洗ったものだった…。


そんな私が…小学生の高学年になり、プールに通い出した…



+++



夏休みのある日友達からプールに誘われた…


私は、正直に全く泳げない事を伝えた


すると友人は「俺が教えてやるよ…!」と、言いその日から毎日プールに通った


まずは…プールに入り顔を浸ける練習から始めた


そして、バタ足…。


友人は根気よく私の手を握り…教えてくれた…


その甲斐在って…ビート板で泳げるまでになった


友達が「凄い上達したな!」と褒めてくれ私は凄く嬉しかった


その横を、友人が華麗なクロールで泳ぎ去る…


「よし!俺も何時かは…こんな風に…。」


プールの帰り道…友人が焼石(太陽の熱で熱くなった石)を耳に当てると耳に入った水が出てくる事を教えてくれた…。


帰り道、2人で耳に石を押し当て帰った、楽しくて…何処までも空が青かった。



+++



中学生に成った…


その友達は、違う中学校へ進学した…


夏休み…


一般開放の時間帯に…プールに泳ぎに行く…


誰も居ないプールに私が一人…


泳ぐ気にも成らなく…只、プカプカと浮いていた…。


夕方…プール終了の放送が入る…


更衣室に入り一人で着替えをする…


友達とふざけて着替えた思い出が蘇り…ふと寂しくなる…。


もうすぐ夕焼けに染まる太陽を見ながら石を耳に当てて家に帰る…


それから…プールへの足は次第に鈍って行った…




+++




社会人に成り、後輩にプールに誘われた…



そんなに泳げない事を伝えると



「教えてあげますよ!」と言われ



一緒に行く事と成った…



後輩曰く「息継ぎの最初は水を飲みこんでしまいますよ…僕も偶に飲み込む事も在ります。」



その言葉で、人生初の25mをクロールで泳ぎ切る事が出来た…。



私の場合、技術より水への怖さが泳ぎにブレーキを掛けていたのかもしれない。



プールから上がると後輩が「泳げるじゃないですか!」とびっくりした顔で言う



「そうか?」と照れ隠しをする私は…小学生の友人に「ありがとう」と心でつぶやいた。















コメント

このブログの人気の投稿

境界を越える夢 ― 明治の風に吹かれて

自分自身のメンテナンスの時間

町内会ゴミ拾い~84歳の生きざま。